ATMEL の AVR の中でも、ATtiny2313A は頻繁に使う IC のひとつです。
ATtiny2313A は ATtiny2313 の改良版で、バイナリレベルで上位互換になっています。
使いやすい IC なので、レールで買ってしまいました。
秋葉原では手に入れづらい、1.27mm ピッチの SOP 品です。
値段は 1つ ¥100 強といったところ。
主なスペック
FLASH: 2kB (1kW)
SRAM: 128B
EEPROM: 128B
Vdd: 1.8 – 5.5V
fclk: 20MHz@5V, 10MHz@2.7V, 4MHz@1.8V
ATtiny2313 と ATtiny2313A の相違点
ペリフェラル機能に大きな変化はありませんが、細かい違いはあります。
相違点の詳細は AVR533 にもありますが、
個人的に気になったところを以下に記述します。
(1)電源電圧範囲
tiny2313 では、電源電圧範囲でグレードに分かれています。
tiny2313V が 1.8 – 5.5V で 20MHz 動作未保証、
tiny2313 は 2.7 – 5.5V で 20MHz 動作保証(@5V) でした。
一方、tiny2313A では、1.8V 動作と 20MHz @5V 動作の両方が保証されています。
(2)消費電流
アプリケーションノートによると、tiny2313A では 20%以上の低消費電力となっています。
電池動作ではかなり重要な点ですね。
ただし、データシートを見る限りは、
全条件で一概に低消費電力となっているわけでもないような…。
(3)機能追加
・電力管理機能の拡充(PRR レジスタ)
・ソフトウェアからの BOD 制御
・全ピンに対してのピン変化割り込みのサポート
・USART モジュールの SPI モード(MSPIM)のサポート
(4)I/O ピンの能力
・ドライブ能力の低下
データシートを見る限り、ドライブ能力は tiny2313A のほうが若干弱そうです。
LED のコモンを直接駆動するような、滅茶苦茶なことをしない限り問題はなさそうですが。
・入力ヒステリシスの増大
クラシックな AVR では全ピン入力がヒステリシス特性だったのですが、
tiny2313 では I/O ピンのヒステリシス電圧はほぼ 0 でした。
tiny2313A では、0.3 – 0.5V と、やや大き目のヒステリシス特性になっています。