CH224K を使って ACアダプタ動作の機器をUSB PD 動作にする

機器ごとに AC アダプタが違うとなにかと煩わしいものです。
たまにラベルライタ(カシオのネームランド)を使うのですが、+12V 動作かつ最近珍しい極性統一プラグのため、いちいち専用の AC アダプタを持ってきてコンセントに差し込む必要があります。
しかも AC アダプタは横長なので幅を取ります。

私の環境では USB type-C コネクタ PD アダプタが常につながっているので、
USB PD で給電できるようになると便利です。そこで、PD に対応させるための簡単なアダプタを作ります。

(5V からステップアップコンバータとしてもいいのですが、一応 10W 定格なので PD の方が安全といえますし、小型にできます)

アダプタ差込口

ACアダプタ

CH224K とDCプラグ

USB PD によって ソース (AC アダプタ) から適当な電圧を出させるには、ソース内の IC と通信を行う必要があります。詳しくはトランジスタ技術 23/6月号 あたりを見ると良いかもしれません。
WCH 社の CH224K は USB-PD シンクに対応したワンチップのコントローラ IC で、少しの外付け部品を組み合わせることで手軽に使用できます。
今回はこの CH224K と DC プラグを使って、USB-PD から 12V を出力させ、ラベルライタの DC ジャックに接続させる基板を作ります。

回路図

回路図はこのような感じになります。CFG1 ピンのプルダウン抵抗値で出力電圧を設定します。C はシャントレギュレータの安定化に必要で、付け忘れると発振します。なお IC の 11 ピンは底面パッドです。USB コネクタの D+/D- が使用できる場合、接続しておくと USB BC にも対応するのでベターかもしれません。


作成した基板

IC は 1.27 mm ピッチなのでユニバーサル基板でも簡単に作れますが、別プロジェクトで作成した基板があったので、それを流用しました。

ラベルライタに差し込んだら問題なく動きましたが、このままでは機械的強度に問題があります。
3D プリンタで適当なケースを作ります。

ケース概要

ケース組み込み状態

 

ねじ止めで取り付け

ラベルライタ内部に入れた方がすっきりしますが、本体にあまり手を入れたくないのと
穴開けが面倒だったので外側にねじ止めしてしまいました。
あんまりスマートとは言えないですが、まあ自分しかつかわないからいいでしょう。

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